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2油圧ポンプ

油圧ポンプは、タンクから油を吸込んでアクチュエータ(シリンダ・油圧モータ)に送る機器になります。
油を送ることで、アクチュエータに力(圧力)と速度(流量)を供給します。

1. ポンプの種類

  • 定容量形(固定)ポンプ:油の吐出量(流量)が一定
  • 可変容量形(可変)ポンプ:油の吐出量(流量)を変更可能

2. ポンプ機構による分類

油圧ポンプには、大別して歯車形・ベーン形・ピストン形の3つの機構があります。

機構 種類 能力 特徴
歯車ポンプ 外接歯車式 固定ポンプ 構造が簡単で頑丈
内接歯車式 固定ポンプ
ベーンポンプ 平衡形 固定ポンプ 脈動・騒音が少ない
非平衡形 可変ポンプ
ピストンポンプ 斜板式 固定ポンプ 高圧で使用可能
ポンプの効率が良い
可変ポンプ
斜軸式 固定ポンプ
可変ポンプ

3. 歯車ポンプ(ギアポンプ)

歯車ポンプは2つの歯車がケーシング内で噛み合い回転します。
ポンプ内では、歯車の歯と歯の間の空間で油を吐出し側に送ります。

3-1. 外接歯車ポンプの動作原理

外接歯車ポンプの動作原理

3-2. 内接歯車ポンプの動作原理

内接歯車ポンプの動作原理

4. ベーンポンプ

  • ベーンポンプでは、ロータを回転させるとベーンは遠心力および油圧で張り出し、カムリング内面に接して摺動します。
  • ポンプ内では、このベーンとカムリングの空間で油を吸込み・吐出します。
  • カムリングのカーブに沿って、吸込みと吐出しを繰り返します。
  • 固定ポンプ(平衡形)と可変ポンプ(非平衡形)があります。

ベーンポンプの動作原理(平衡形)

ベーンポンプの動作原理(平衡形)

5. ピストンポンプ

  • ピストンポンプは、回転するシリンダブロック内のピストンの往復運動によって容積変化を油の吸込み・吐出します。
  • 一般的には可変ポンプですが一部固定ポンプもあります。
  • 圧力・流量の制御方式にいくつかの方法があります。

ピストンポンプの動作原理(斜板式)

ピストンポンプの動作原理(斜板形)
  • シリンダブロックが1回転する間に、各ピストンが油の吸込みと吐出を行います。
  • 各ピストンがシリンダブロックから引き出される際油を吸込み、押し込まれる際に油を送り(吐出)ます。
  • 斜板の角度を調整することによりポンプの吸込み量・吐出量を調整します。
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