6方向制御弁２（逆止弁）
1. 油圧制御弁について
- 油圧制御弁は用途により大きく分けて3種類あります。
- 油圧ポンプから吐出される油の圧力・流量をアクチュエータ（シリンダ・油圧モータ）の動作に応じた圧力・流量・流れの方向に調整するバルブです。
| 種類 | 用途 |
|---|---|
| 圧力制御弁 | 油の力（圧力）を調整するバルブ |
| 流量制御弁 | 油の量（流量）を調整するバルブ |
| 方向制御弁 | 油の流れる方向を切換えたり、一方向にしか流れないように制御するバルブ |
ここでは方向制御弁の中で、油の流れを一方向に制御する逆止弁（チェック弁）について説明します。
2. 方向制御弁２（逆止弁）
- 逆止弁は、油圧回路内で油の流れを１方向だけに限定し、逆向きへ流れを止める方向制御弁です。
- 逆止弁にパイロットライン圧を掛けることにより、一時的に油の逆流を可能にしたタイプもあります。
2-1. 逆止弁（チェック弁）
- 油を一方向のみ流す場合等に使用されます。
一般的には逆止弁にバネを取付け、バネが発生させる力以上の圧力を掛けないと弁が開かない構造になっています。
この圧力を啓開（クラッキング）圧力といいます。 - クラッキング圧力には数種類あり、条件によって使い分けます。
逆止弁(チェック弁）外観とJIS記号
逆止弁（チェック弁）使用回路例
チェック弁の、油圧回路内での動作例について説明します。
下記油圧回路図では、ポンプから電磁弁までの油圧配管の途中、および左右の絞り弁に合わせて一方向に油を流す為にチェック弁が付いています。
2-2. パイロットチェック弁
- 逆止弁（チェック弁）のなかで、自由流れとは逆の方向にも一時的に油を通すことができる方向制御弁です。
- パイロットチェック弁の外部パイロットラインに圧力を掛けることで逆向きの流れが可能になります。
パイロットチェック弁外観とJIS記号
（油圧の配管表示）
- 主な油圧配管は実線（─）で表します。
- パイロット・ドレンラインなどの油圧配管は破線（┄）で表します。
パイロットチェック弁使用回路例
パイロットチェック弁の、油圧回路内での動作例について説明します。
下記油圧回路図では、シリンダを上昇端迄押し上げた際自重（重量Ｗ(N)）で下降してこないようにパイロットチェック弁で油の流れを止めます。
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