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シリンダ(アクチュエータ)の動作速度を制御する際、油圧ポンプからシリンダへ送る油の流量は、一般的に下記の2方法で調整されます。

メータイン制御回路 油圧ポンプからシリンダに送る油の量を調整して、アクチュエータの動作速度を制御する回路です。
メータアウト制御回路 シリンダからタンクに戻る油の量を調整して、アクチュエータの動作速度を制御する回路です。

1. メータイン制御回路・メータアウト制御回路の見分け方

  • 見分ける際はチェック弁の向きを確認して下さい。

2. メータイン制御

2-1. メータイン制御(横行)

  • 油圧ポンプからシリンダに入る油の量を調整して、シリンダの動作速度を制御します。
  • 押出し・引き込み動作中、シリンダに掛かる圧力をメータアウト制御より低くでき、ショックが少なく精度の高い制御が可能です。
  • シリンダに動作と逆向きの力(「負の負荷」と呼ぶ)が掛かる場合、タンクへの戻り配管側にカウンタバランス弁を取り付ける必要があります。
    2-2 メータイン制御(上下動)を参照ください。)

メータイン制御回路例

メータイン制御回路例
動作1
動作2
動作3
動作4
動作5

2-2. メータイン制御(上下動)

  • 下降時、自重による先走り現象(シリンダが動作制御されずに下降し始める現象)防止のため、シリンダからタンクへの戻り配管側にカウンタバランス弁を取り付けます。

メータイン制御回路例

メータイン制御回路例
動作1
動作2

3. メータアウト制御

  • シリンダからタンクに戻る油の量を調整して、シリンダの動作速度を制御します。
  • シリンダに動作と逆向きの力(負の負荷)が発生するような場合でも、メータイン制御のような対策をせず使用でき、負荷の変動が大きい場合にも安定した制御ができます。
  • シリンダ微速送りの場合にも適しています。

3-1. メータインアウト制御(横行)

  • 押出し・引き込み動作中、シリンダには常時ポンプ設定圧力が掛かります。
  • シリンダ戻り側~メータアウト流量制御弁間の圧力が、ポンプ設定圧力よりも高くなる場合があります(「ブースト圧」と呼びます。)ので注意が必要です。(ブースト圧の計算方法は13章で説明します。)

メータアウト制御回路例

メータアウト制御回路例
動作1
動作2
動作3
動作4
動作5

3-2. メータアウト制御(上下動)

  • メータアウト制御ではメータイン制御回路のようにカウンタバランス弁を取り付ける必要はありません。
  • シリンダロッド側からメータアウト流量制御弁間でブースト圧が発生しますので、圧力が使用範囲内であることを確認する必要があります。
    (ブースト圧の計算方法は13章で説明します。)

メータアウト制御例

メータアウト制御例
動作1
動作2
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