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  4. 同調制御(同期制御)
  • 2本以上のアクチュエータ(シリンダ)を同じ速度で作動させる回路です。
  • プレス回路・リフタ回路等アクチュエータを2本以上使用した際に、同調動作が必要な場合に使用されます。
  • アクチュエータを同調する手段としては、
        (1)流量制御弁を使用して流量を均等に調整する方法
        (2)分流弁を使用して流量を均等に分ける方法
        (3)電磁比例弁やサーボ弁を使用し電気信号に応じて流量を切り換える方法
        などがありますが、ここでは(1)と(2)の方法を使用した同調制御について説明します。

1. 流量制御弁を使用した同調制御

  • 要求される同調精度に応じて、流量制御用に流量調整弁・絞り弁のどちらかを選択します。回路構成は同じになります。
    (流量調整弁使用時、精度は高くなります。)

1-1. 電磁弁1台で動作する同調制御例

  • 下記回路例では、1台の電磁弁で2本のシリンダに油を送り、それぞれ流量調整弁で流量制御し、シリンダの押出し・引き込み速度を同調します。
  • 後述の「1-2. 電磁弁を2台使用する同調回路例」より、電磁弁は大きなサイズを必要としますが、電磁弁切換タイミングの誤差が無いので同調精度が高くなります。
回路例
動作1
動作2
動作3
動作4
動作5

1-2. 電磁弁を2台使用する同調回路例

  • 下記の回路例では、2本のシリンダそれぞれに電磁弁と流量調整弁を取付けて、シリンダの押出し・引き込み速度を同調します。
  • 前述の「1-1. 電磁弁1台で動作する同調回路例」より、小さなサイズの電磁弁を使用可能ですが、 電磁弁切換タイミングの誤差により、その分同調精度が低くなる可能性があります。
回路例
動作1
動作2
動作3
動作4
動作5

2. 分流弁を使用した場合

  • 分流弁は、一カ所の入口側から入ってくる油の量(流量)を、2つの出口に均等に分割する流量制御弁です。
  • 分流弁のサイズにより同調流量範囲が決まります。

使用回路例

  • 分流弁の使用例について説明します。
  • 下記回路例では、シリンダ押出し側の流量を分流弁で分け、押出し速度をシリンダAとBで均等にする回路となっています。
    (シリンダ引き込み側は流量制御していません。)
回路例
動作1
動作2
動作3
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